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県内中小企業景況天気図

県内中小企業景況天気図 2014年度

2014年12月分~円安の影響続く

概況

《全国》

内閣府が1月13日に発表した12月の景気ウォッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月比3.7ポイント上昇の45.2ポイントとなった。物価上昇への懸念等が引き続きみられるものの、経済対策や燃料価格低下への期待等から、総合すると、「景気は、このところ回復に弱さがみられる。先行きについては、物価上昇への懸念等が引き続きみられるものの、経済対策や燃料価格低下への期待等がみられる」とまとめられる。

《愛知県》

こうした中で行われた本会の調査では、製造業の売上高は13.7ポイント、販売価格は5.8ポイント、収益状況は3.9ポイント、資金繰りは2.0ポイント、設備操業度は1.9ポイント、景況感は1.9ポイント増加した。しかし、取引条件は9.8ポイント、雇用人員は3.9ポイント悪化した。在庫数量は不変だった。

 

また、非製造業の売上高は22.9ポイント、販売価格は6.6ポイント、取引条件は5.0ポイント、収益状況は4.9ポイント、資金繰りは6.6ポイント、景況感は21.3ポイント増加した。しかし、在庫数量は1.6ポイント、雇用人員は3.3ポイント悪化した。

 

原材料費、電力料金や人件費の上昇等によるコストの増加によって、収益環境の改善には至っていないとの報告が多く、中小企業の先行きは、慎重に見極めるべき状況にある。

前年同月との比較

《凡例》

好転

+30≦DI

好転

やや好転

+10≦DI<+30

やや好転

変わらず

-10<DI<+10

変わらず

やや悪化

-30<DI≦-10

やや悪化

悪化

DI≦-30

悪化

売上高 在庫数量 販売価格 取引条件 収益状況 資金繰り 操業度 雇用人員 景況
製造業 変わらず 変わらず 変わらず 変わらず やや悪化 変わらず 変わらず 変わらず やや悪化
非製造業 やや悪化 変わらず 変わらず 変わらず やや悪化 やや悪化 やや悪化 やや悪化

《売上高D.I.》

全産業では前年同月に比べ△7.1ポイント(△25.9)となった。産業別にみると、製造業では△2.0ポイント(△15.7)となり、非製造業では△11.5ポイント(△34.4)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、鉄鋼・金属55.6ポイント、その他非製造業50.0ポイント、輸送機器33.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、木材・木製品、出版・印刷、化学・ゴム△50.0ポイント、小売業△41.7ポイント、窯業・土石製品△40.0ポイントが目立った。

《収益状況D.I.》

全産業では前年同月に比べ△27.7ポイント(△32.1)となった。産業別にみると、製造業では△27.5ポイント(△31.4)となり、非製造業では△27.9ポイント(△32.8)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、運輸業50.0ポイント、一般機器14.3ポイント、鉄鋼・金属11.1ポイントが目立った。マイナスポイントでは、出版・印刷△100.0ポイント、窯業・土石製品△80.0ポイント、その他製造業△60.0ポイントが目立った。

《業界の景況D.I.》

全産業では前年同月に比べ△16.1ポイント(△28.6)となった。産業別にみると、製造業では△15.7ポイント(△17.6)となり、非製造業では△16.4ポイント(△37.7)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは、鉄鋼・金属、輸送機器33.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、出版・印刷△100.0ポイント、食料品△75.0ポイント、その他製造業△60.0ポイントが目立った。

※ ( )は、先月の前年同月比のD.I.値

景況の推移グラフ

業界レポート

《製造業》

【尾州織物工業(協)】

閑散期で状況に変化はない。織機の稼働率も上がらず苦しい。明るい材料が全くなく、先行き不透明である。

【愛知県印刷(工)】

昨年末に製紙メーカーから一斉に印刷用紙の値上げ発表があった。コスト面で大変厳しい状況が続いている。

【愛知県鍍金(工)】

対前年同月比における売上高は不変としたが、増加、減少ともそれぞれ3分の1ずつと分かれており各企業ともまちまちであった。また設備操業度を上昇としたが、不変、低下より若干上回っていたことによるものである。全般的な景況感として変化はあまり感じられない。当業界もローカルアベノミクスが行き渡るよう期待している。

《非製造業》

【愛知県警備業(協)】

業況は先月と同様で特段の変化はみられない。人手不足から、この時期に増加する受注をこなしきれない状況にある。

【刈谷市商店街連盟】

突然の衆議院選挙となり、選挙一色の様相で、料理飲食店等、業界によって選挙終了日12月14日まで飲食自粛ムードとなり、若干客足に影響を及ぼしている。反面、各企業において前年より10%程度アップした冬の賞与の支給があり、年末にかけ大きな期待の中で各商店街は頑張っている。