県内中小企業景況天気図
県内中小企業景況天気図 2014年度
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2014年6月分~コスト高が大きく影響
概況
《全国》
内閣府が7月8日に発表した6月の景気ウォッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月比2.6ポイント上昇の47.7ポイントとなり、2か月連続で上昇した。消費税率引上げ後の駆込み需要の反動減が幅広い分野で和らいだことや、求人の増勢に一服感がみられたこと、反動減からの回復テンポが緩やかになると見込まれることから、総合すると、「景気は、緩やかな回復基調が続いており、消費税率引上げに伴う駆込み需要の反動減の影響も薄れつつある。」とまとめられる。
《愛知県》
こうした中で行われた本会の調査では、製造業の売上高は5.8ポイント、取引条件は5.9ポイント、収益状況は2.0ポイント、設備操業度は3.9ポイント増加した。しかし、在庫数量は2.0ポイント、販売価格は11.8ポイント、資金繰りは3.9ポイント、景況感は5.9ポイント悪化した。雇用人員は不変だった。
また、非製造業の販売価格は8.2ポイント、雇用人員は4.9ポイント増加した。しかし、売上高は13.1ポイント、取引条件は4.9ポイント、収益状況は14.7ポイント、資金繰りは6.5ポイント、景況感は16.4ポイント悪化した。在庫数量は不変だった。
消費税増税後の反動減については落ち着きを見せ始めているとの声があるが、人手不足、原材料高や燃料高等のコスト高の影響を指摘する報告が増加しており、先行きは不透明な状況で今後の動向に注視が必要である。
前年同月との比較
好転 +30≦DI |
やや好転 +10≦DI<+30 |
変わらず -10<DI<+10 |
やや悪化 -30<DI≦-10 |
悪化 DI≦-30 |
売上高 | 在庫数量 | 販売価格 | 取引条件 | 収益状況 | 資金繰り | 操業度 | 雇用人員 | 景況 | |
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製造業 | |||||||||
非製造業 | - |
《売上高D.I.》
全産業では前年同月に比べ△17.9ポイント(△13.4)となった。産業別にみると、製造業では△2.0ポイント(△7.8)となり、非製造業では△31.1ポイント(△18.0)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、鉄鋼・金属88.9ポイント、電気機器50.0ポイント、輸送機器33.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、紙・紙加工品△100.0ポイント、出版・印刷、小売業△50.0ポイント、一般機器△42.9ポイントが目立った。
《収益状況D.I.》
全産業では前年同月に比べ△32.1ポイント(△25.0)となった。産業別にみると、製造業では△25.5ポイント(△27.5)となり、非製造業では△37.7ポイント(△23.0)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、電気機器、その他非製造業50.0ポイント、輸送機器33.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、紙・紙加工品△100.0ポイント、小売業△66.7ポイント、出版・印刷、化学・ゴム、運輸業△50.0ポイントが目立った。
《業界の景況D.I.》
全産業では前年同月に比べ△22.3ポイント(△10.7)となった。産業別にみると、製造業では△13.7ポイント(△7.8)となり、非製造業では△29.5ポイント(△13.1)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは、電気機器50.0ポイント、鉄鋼・金属44.4ポイント、輸送機器33.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、食料品、紙・紙加工品△100.0ポイント、その他製造業△60.0ポイント、小売業△58.3ポイントが目立った。
※ ( )は、先月の前年同月比のD.I.値
業界レポート
《製造業》
【愛知県菓子(工)】
業況はやや悪い。増税分を含む物価上昇による消費の落ち込みが原因か。単価の安いコンビニスイーツの影響も無視できない。
【愛知県印刷(工)】
昨秋に製紙メーカー各社が原材料価格の高騰を理由に用紙を値上げしたが、さらに今春にはインキメーカー各社がインキの値上げを発表するなど、需要の先行き不透明感が拭えない中、生産コスト上昇は懸念材料となっている。
《非製造業》
【名古屋市中央卸売市場本場青果卸売(協)】
売上高は果実部門で前年同月比106.7%、野菜部門で102.2%、全体で103.7%となった。野菜は、各地で不安定な天候となり、野菜の収穫に影響が出ている。全体的に値上り傾向。果物ではデラウェアの入荷量が少なく、今後さらに値上げする可能性もある。
【愛知中央トラック事業(協)】
個人消費を含め荷動きはまずまずである。しかし、ドライバー不足は深刻化しつつあり、ドライバー確保が運送業界の大きな課題となっている。燃料価格は、従来からの情勢にイラクの緊迫化も相俟って大幅な値上げとなり、これも運送業界にとっては大きな問題である。