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県内中小企業景況天気図

県内中小企業景況天気図 2014年度

2014年2月分~駆け込み需要に偏り

概況

《全国》

内閣府が3月10日に発表した2月の景気ウォッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月比1.7ポイント低下の53.0ポイントとなり、依然高水準ながら2か月連続で低下した。自動車販売の増勢が鈍化したことや、大雪の影響で客足が鈍ったこと、一部の企業で受注や生産の増加に一服感がみられたこと等から、総合すると、「景気は、緩やかに回復している。ただし、先行きについては、消費税率引上げ後の需要の反動減等の影響が見込まれる」とまとめられる。

こうした中で行われた本会の調査では、製造業の販売価格は3.9ポイント、取引条件は3.9ポイント、収益状況は5.9ポイント、資金繰りは1.9ポイント、設備操業度は9.8ポイント、景況感は7.8ポイント増加した。しかし、売上高は2.0ポイント、雇用人員は1.9ポイント悪化した。在庫数量は不変だった。

 

また、非製造業の在庫数量は3.2ポイント、販売価格は8.0ポイント、雇用人員は3.2ポイント増加した。しかし、売上高は4.9ポイント、取引条件は6.4ポイント、収益状況は1.6ポイント、資金繰りは1.6ポイント、景況感は4.8ポイント悪化した。

 

消費税増税前の駆け込み需要は続いているが、業種によりその影響に差があり、多くの製造業では景況が改善されているが、非製造業では景況悪化が目立った。また、増税後の反動減を懸念するという報告も多く見られる。

前年同月との比較

《凡例》

好転

+30≦DI

好転

やや好転

+10≦DI<+30

やや好転

変わらず

-10<DI<+10

変わらず

やや悪化

-30<DI≦-10

やや悪化

悪化

DI≦-30

悪化

売上高 在庫数量 販売価格 取引条件 収益状況 資金繰り 操業度 雇用人員 景況
製造業 やや好転 変わらず 変わらず 変わらず 変わらず 変わらず やや好転 変わらず 変わらず
非製造業 変わらず 変わらず 変わらず やや悪化 やや悪化 やや悪化 変わらず やや悪化

《売上高D.I.》

全産業では前年同月に比べ11.5ポイント(15.0)となった。産業別にみると、製造業では23.5ポイント(25.5)となり、非製造業では1.6ポイント(6.5)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、輸送機器100.0ポイント、鉄鋼・金属66.7ポイント、出版・印刷、化学・ゴム、電気機器、その他非製造業50.0ポイントが目立った。マイナスポイントでは、食料品△25.0ポイント、卸売業△20.0ポイント、サービス業△18.2ポイントが目立った。

《収益状況D.I.》

全産業では前年同月に比べ△12.4(△14.2)となった。産業別にみると、製造業では△7.8ポイント(△13.7)となり、非製造業では△16.1ポイント(△14.5)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、輸送機器66.7ポイント、電気機器、その他非製造業50.0ポイント、鉄鋼・金属22.2ポイントが目立った。マイナスポイントでは、食料品、紙・紙加工品△50.0ポイント、窯業・土石製品、卸売業△40.0ポイント、繊維工業、運輸業△25.0ポイントが目立った。

《業界の景況D.I.》

全産業では前年同月に比べ△5.3ポイント(△6.2)ポイントとなった。産業別にみると、製造業では3.9ポイント(△3.9)となり、非製造業では△12.9ポイント(△8.1)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは、鉄鋼・金属55.6ポイント、木材・木製品、電気機器、その他非製造業50.0ポイント、輸送機器33.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、紙・紙加工品△100.0ポイント、食料品△75.0、出版・印刷△50.0ポイントが目立った。

※ ( )は、先月の前年同月比のD.I.値

景況の推移グラフ

業界レポート

《製造業》

【尾州織物工業(協)】

依然厳しい状況。最近、紡毛の需要があり受注が増えている反面、糸の原材料が高騰しているため、収益の面では増加傾向にはない。相変わらず小ロット、短納期である。

【愛知県紙器段ボール箱(工)】

紙器については、全国的に売上が落ちており、景況が悪化している。その反面、段ボールについては、駆け込み需要の影響からか一部で活況も見られる。その状況が全体に拡がることを期待したい。

《非製造業》

【愛知県タイヤ商工(協)】

2月中旬の二度の降雪により、スタッドレスタイヤを装着していなかったユーザーがタイヤを購入してくれたことで、売上アップに繋がった。この二度の降雪は来シーズンの冬商戦にも大きく影響すると思われる。

【愛知県警備業(協)】

国土交通省等により平成26年2月から適用される公共工事の設計労務単価が発表され、当業界の交通誘導等警備員の労務単価も、最近の労働者不足、社会保険への加入促進を踏まえ、前年に比べ若干増加している。これを適切に反映させ警備料金のアップに繋げていきたい。