県内中小企業景況天気図
県内中小企業景況天気図 2014年度
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2014年9月分~コスト増により収益悪化
概況
《全国》
内閣府が10月8日に発表した9月の景気ウォッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月に対し横ばいの47.4ポイントとなった。消費税率引上げ後の駆込み需要の反動減が幅広い分野で和らいだことや、製造業が弱含んだこと等から、総合すると、「景気は、緩やかな回復基調が続いており、消費税率引上げに伴う駆込み需要の反動減の影響も薄れつつある。ただし、先行きについては、エネルギー価格等の上昇への懸念等がみられる」とまとめられる。
《愛知県》
こうした中で行われた本会の調査では、製造業の売上高は27.5ポイント、販売価格は3.9ポイント、取引条件は5.9ポイント、資金繰りは7.9ポイント、設備操業度は17.6ポイント、雇用人員は2.0ポイント、景況感は7.8ポイント増加した。しかし、在庫数量は7.8ポイント悪化した。収益状況は不変だった。
また、非製造業の売上高は8.2ポイント、取引条件は8.2ポイント、収益状況は1.7ポイント、資金繰りは3.3ポイント、増加した。しかし、在庫数量は1.6ポイント、販売価格は6.5ポイント、雇用人員は3.3ポイント、景況感は1.7ポイント悪化した。
多くの指標が上昇となったが、円安に伴う原材料費の高騰や燃料価格の高止まりによる収益環境の悪化を懸念する声は依然として多く、先行きを慎重に見極める必要がある状況である。
前年同月との比較
好転 +30≦DI |
やや好転 +10≦DI<+30 |
変わらず -10<DI<+10 |
やや悪化 -30<DI≦-10 |
悪化 DI≦-30 |
売上高 | 在庫数量 | 販売価格 | 取引条件 | 収益状況 | 資金繰り | 操業度 | 雇用人員 | 景況 | |
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製造業 | |||||||||
非製造業 | - |
《売上高D.I.》
全産業では前年同月に比べ△3.6ポイント(△20.5)となった。産業別にみると、製造業では5.9ポイント(△21.6)となり、非製造業では△11.5ポイント(△19.7)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、輸送機器66.7ポイント、電気機器、その他非製造業50.0ポイント、鉄鋼・金属44.4ポイントが目立った。マイナスポイントでは、紙・紙加工品△100.0ポイント、化学・ゴム△50.0ポイント、一般機器△42.9ポイントが目立った。
《収益状況D.I.》
全産業では前年同月に比べ△30.4ポイント(△31.3)となった。産業別にみると、製造業では△29.4ポイント(△29.4)となり、非製造業では△31.1ポイント(△32.8)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、電気機器、その他非製造業50.0ポイント、運輸業25.0ポイントが目立った。マイナスポイントでは、紙・紙加工品△100.0ポイント、小売業△58.3ポイント、繊維工業、木材・木製品、出版・印刷、化学・ゴム△50.0ポイントが目立った。
《業界の景況D.I.》
全産業では前年同月に比べ△25.0ポイント(△27.7)となった。産業別にみると、製造業では△15.7ポイント(△23.5)となり、非製造業では△32.8ポイント(△31.1)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは、電気機器50.0ポイント、鉄鋼・金属33.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、紙・紙加工品△100.0ポイント、食料品△75.0ポイント、木材・木製品、化学・ゴム、小売業△50.0ポイントが目立った。
※ ( )は、先月の前年同月比のD.I.値
業界レポート
《製造業》
【愛知県製麺工業(協)】
夏物商品から秋冬商品への切り替えの時期で、気温・天候も不安定のため、中途半端な出荷数となり、売上、利益ともに厳しい。また、原材料が高止まりのままであり収益を圧迫している。
【中日本段ボール(工)】
原材料費アップによる収益面での悪化が懸念される。製品への価格転嫁に動き出しているが、成約には多少時間がかかる模様。
【愛知県陶器瓦(工)】
4月以降の需要低迷が長期化し、また円安の進行により燃料コストが上がり、厳しい状況である。そのため製品の値上げを検討している企業もあるが、需要の無い環境の中で実施できるか不透明のようである。
《非製造業》
【岡崎問屋団地(協)】
消費税増税後半年が経過し、駆け込み需要の反動も収まっていい頃だが、前年と比較して売上は低迷している。耐久消費財等の駆け込み需要は前年同月ですでに始まっていたことも要因と思われる。下半期は前年比で厳しい状況になりそうだ。
【愛知県リースおしぼり(協)】
人件費の上昇や円安による原材料費の上昇がみられる。冷夏による売上減もあり、収益は悪化している。