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県内中小企業景況天気図

県内中小企業景況天気図 2016年度

2016年5月分~景況感の悪化

概況

《全国》

街角の景況感を示す現状判断指数は前月比0.5ポイント低下の43.0ポイントとなった。天候良好やオリンピック特需等への期待がみられるものの、燃料費の上昇や消費マインドの低迷に不安感がみられることから、総合すると、「景気は、引き続き弱さがみられ、熊本地震によるマインド面の下押し圧力が未だ残っている。先行きについては、販売価格が引き上げられない中で原材料価格が上昇する等、物価動向への懸念がある一方、熊本地震からの復興、夏のボーナスや設備投資増加への期待がみられる」とまとめられる。

《愛知県》

こうした中で行われた本会の調査では、製造業の在庫数量は2.0ポイント増加した。しかし、売上高は9.8ポイント、収益状況は9.8ポイント、資金繰りは7.9ポイント、設備操業度は7.9ポイント、雇用人員は7.8ポイント、景況感は11.8ポイント悪化した。販売価格と取引条件は不変だった。

また、非製造業の販売価格は1.6ポイント、資金繰りは5.0ポイント増加した。しかし、売上高は19.6ポイント、在庫数量は1.6ポイント、取引条件は3.3ポイント、景況感は9.9ポイント悪化した。収益状況と雇用人員は不変だった。

景況は製造業・非製造業ともに悪化。特に製造業は自動車の燃費データ不正問題に加えて、ブレーキメーカーの爆発事故の影響もあり厳しい状況が続いている。

前年同月との比較

《凡例》

好転

+30≦DI

好転

やや好転

+10≦DI<+30

やや好転

変わらず

-10<DI<+10

変わらず

やや悪化

-30<DI≦-10

やや悪化

悪化

DI≦-30

悪化

売上高 在庫数量 販売価格 取引条件 収益状況 資金繰り 操業度 雇用人員 景況
製造業 悪化 やや好転 変わらず 変わらず やや悪化 やや悪化 やや悪化 変わらず 悪化
非製造業 悪化 変わらず 変わらず 変わらず やや悪化 変わらず 変わらず やや悪化

《売上高D.I.》

全産業では前年同月に比べ△33.0ポイント(△17.9)となった。産業別にみると、製造業では△31.4ポイント(△21.6)となり、非製造業では△34.4ポイント(△14.8)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントでは、一般機器、14.3ポイントが目立った。マイナスポイントでは、木材・木製品、輸送機器△100.0ポイント、その他製造業△60.0ポイント、小売業△58.3ポイントが目立った。

《収益状況D.I.》

全産業では前年同月に比べ△27.7ポイント(△22.3)となった。産業別にみると、製造業では△29.4ポイント(△19.6)となり、非製造業では△26.2ポイント(△24.6)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは、該当なし。マイナスポイントでは、木材・木製品、紙・紙加工品△100.0ポイント、運輸業△75.0ポイント、輸送機器△66.7ポイントが目立った。

《業界の景況D.I.》

産業では前年同月に比べ△34.8ポイント(△23.2)となった。産業別にみると、製造業では△41.2ポイント(△29.4)となり、非製造業では△29.5ポイント(△18.0)となった。うち、業種別にみると、プラスポイントは、該当なし。マイナスポイントでは、木材・木製品、紙・紙加工品、輸送機器△100.0ポイント、食料品、運輸業△75.0ポイント、その他製造業△60.0ポイントが目立った。

※ ( )は、先月の前年同月比のD.I.値

景況の推移グラフ

業界レポート

《製造業》

【中部繊維ロープ工業(協)】

為替動向により円高、中国元安の動きが強まると輸入品の増加が懸念される。

【岡崎鉄工会(協)】

三菱自動車の外部環境等の動向により、今後大きく左右される。大きな動きはないが、売上減少傾向にある。業界の景況は決して明るくはないが、業況堅調な小規模事業者が多い。

【中部アウトソーシング(協)】

先月、熊本震災の影響で自動車生産ラインの一時停止があり、徐々に回復傾向にあったが、某ブレーキメーカーの爆発事故の影響で再度生産体制に影響が出ている。

《非製造業》

【三谷温泉旅館振興(協)】

地域として13ヶ月連続して増加していた宿泊客数が減少に転じた。6・7月の見通しも良くない。インバウンドツアー客の減少がはっきりしてきた。

【三河アスコン(協)】

公共・民間工事は共に低調で操業度は低下。人員は余り臨時の雇用も減少している。原油は上がりぎみで収益は悪化している。