平成15年10月7日、愛知県稲沢市にある市立千代田中学校にて、愛知県支部専務朝倉伸泰はじめ7名の会員が、2年生の生徒18名を対象に、巾着の製作指導を行った。
この授業は「技術者を講師としたものづくり教育」の試行事業で、厚生労働省と文部科学省が中央職業能力開発協会に依頼し、全国で3県を選出し実施された。「総合学習」の時間を使って行われ、2年間を施行期間とし、結果によってその後、全国に広げる予定である。
今回は「巾着」作りの他に、「栗きんとん」などの和菓子作り、「タイルモザイク」、「スライド式本立て」の制作指導が行われている。
授業は、各作業別の教室に分かれ、午前11時35分より開始。「巾着作り」では、男子生徒10名、女子生徒8名が受講した。午前中は和服の歴史や、きものに関する「昔の人々の知恵」などの講義に続き、針の持ち方や指抜きの正しい使い方、並縫い、半返し縫い、玉留といった運針の基礎を指導した。
昼食と休憩を挟み、午後は、指導員らが準備してきた巾着の底布付けから作業が始まった。糸を引き締め、厚紙で作った円形の底板を布でくるむ作業では、指導員が手本を見せると、生徒たちはびっくりした様子を見せていた。初めは慣れない手つきで戸惑っていたが、生徒の中にはきれいな半返しの針目で縫い上げる者もいた。授業が終わる頃には指抜きに針のめどが当たるようになり、運針ができるようになった生徒もいた。
終了時間までには全員が完成した。最後に講師が「家の方に出来上がった巾着を見せ、感想を述べてもらってください。」と挨拶し、授業を終了した。
「めんどうだぁ〜」と思ってましたが、「ものをつくる」ことが楽しくてどんどん進めていってしまいました(笑)
今回「こて」を初めて使いました。(何だろ、コレ)と思っていたものがアイロンのかわりのようなもの(?)っていうんでびっくり。
人が作ったものは、いくらでもあるからいいやと思ったりするけど、自分でつくると手まひまかけてやったものだから大事にしようという気持ちになりました。
なみぬいという技法は、日本だけのめずらしいものだとおそわりました。私達は、日本人でありなみぬいを未来に伝えていく必要がある!と思いました。また返しぬいは本当につかれてしまいましたが、自分だけのオリジナル?手作りきんちゃくのためにガンバルことができてとてもよかったと思いました。
難しかった所は、底をつける所で、円になっていたのでなかなかうまく付けられず、先生に何度も聞きました。先生に少し手伝ってもらったりもしました。
とても大変だったのですが、できあがった物を見ると、完成できてよかったなと思いました。形がゆかたの着物に合いそうなので、来年の夏にはぜひ使いたいと思っています。